《デラクリート》の性能一覧表

■性能一覧表
試験項目 デラクリート
セメントボード
試験方法
厚さ mm 12.5  
重量 kg/m2 15.0  
比重(乾燥:60℃)   1.2 JIS A 5414に準じる
曲げ強度 N/mm2 7.0 JIS A 1408に準じる
釘逆引抜き強度
(専用ウッドスクリュー)
N 706 JIS A 5905に準じる
吸水率(24hrs、乾燥:60℃) wt% 19 JIS A 5430に準じる
吸水による長さ変化(24hrs) % 0.05 JIS A 5430に準じる
耐水性能※1   異常なし  
凍結融解性 100(異常なし) ASTM C666-84
200(異常なし) JIS A 6204に準じる
熱伝導率 W/m・k 0.31 JIS A 1413に準じる
最小曲げ半径※2 m 2.4  
※1:1年間、水中浸清後の形状変化。
※2:下地に注意が必要です。施工方法をご参照ください。
試験項目 吉野
ファイバー
ベースコート
吉野テクスチャードフィニッシュ
吉野フラットフィニッシュ
試験方法
単位容積質量 g/cc 1.8 -  
曲げ強度(材令28日) N/mm2 5.0以上 - JIS A 6916
圧縮強度(材令28日) N/mm2 10.0以上 - JIS A 6916
セメントボード
との接着性
標準状態 N/mm2 0.7 - JIS A 6916
温冷繰返 N/mm2 0.7 -
ベースコート
との接着性
標準状態 N/mm2 - 0.7 JIS A 6916
温冷繰返 N/mm2 - 0.7
〈注意〉
◆接着性の材破断部位はすべてボードの躯体破壊。
◆標準状態:試験体を20℃・湿度70%の気中に放置。温冷繰返:試験体を20℃水中18hrs浸漬後-20℃3hrs・50℃3hrs加熱する処置を1サイクルとし、10サイクル実施。
※この数値は代表値で、性能を保証するものではありません。
 

クラック抑制の原理

基板のデラクリート セメントボードは、その組成特性から現場での曲面施工が可能なある程度の可とう性を備えているとともに、吸湿・乾燥および温度変化による材料の寸法変化が小さいことが特長です。さらにその組成構造により、地震などの外部応力による面内せん断力や風圧力などによる歪みを、ダイレクトに表層のモルタルに伝えるのではなく、面材内にマイクロクラックが発生して外部応力を緩和させることにより、仕上げ塗装面のクラックの発生を可能なかぎり抑制させる機能を持っています。
 

耐水性

デラクリート セメントボードは、同じセメント系ボードでも木片や有機物を含有しない無機系原料から構成(アスベスト等の有害成分は含まれていません)されているため、吸水による寸法変化率が極めて少ない材料です。これは右図に示すように、硬質木片セメント板等のサイディング材と比較した場合の長さ変化率が約1/3であり、製品の反りが極めて少ないので、耐久性が求められる外壁をはじめ、トイレ、浴室などの水廻り部の下地にも適しています。
■各種材料の吸水による長さの変化率
 

可とう性・衝撃吸収性

デラクリート セメントボードは、他の材料と比較してしなやかな特性を持っています。この特性はセメントボードに一定の応力が加わると、ボード内部に極く微小な『マイクロクラック』をほぼ均一に発生させることにより発現されます。また、この『マイクロクラック』は外部応力をある程度ボード内部で分散・吸収させ、下地からの変位や振動等を緩和し、目地部への応力集中を低減させ、ベースコート(下地調整モルタル)のひび割れを抑制する機能を果たします。この特性を活かして、現場における曲壁面の創出が可能です。(最小曲げ半径:2.4m)
■可とう性の比較
 

耐凍結融解性

凍害は、材料に吸収された水の凍結と融解を繰り返すことにより発生します。デラクリート セメントボードは、凍結融解試験(-18℃〜+5℃)で優れた結果を示し、北海道、東北、長野、北陸等の寒冷地域でも多くの施工実績があります。また米国では最低気温が-20℃以下になる、イリノイ州でも約20年以上の実績があります。下図は各種壁材料の曲げ強度保持率の関係を表したものです。デラクリート セメントボードは優れた耐凍結融解性能を示していますが、一般的に窯業系製品が完全な耐凍結融解性を備えることは不可能です。したがいまして設計施工にあたっては、胴縁材を用いた通気構法を採用してください。
■凍結融解試験における曲げ強度変化の比較

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